映画キャストアウェイのあらすじと感想俳優トムハンクスの名演技作品
公開日:2000年
あらすじ
トムハンクス演じるチャックは、世界中を飛び回るフェデックスという宅配大手会社のシステムエンジニアで責任感ある仕事ぶりで、会社の重責を果たしていた。
そんなある日、彼が乗った飛行機は、太平洋上で墜落してチャックは、奇跡的に助かり、太平洋上の無人島に漂着した。着の身着のまま漂着した彼が手に出来たのは、送り主に届けられるべき宅配便と乗員が持っていたわずかな荷物だけだった。
すぐに助けが来るだろうと思っていたが、助けは来ず、やがて事態の深刻性に気づいて、とにかく生きようと島にある椰子の実や、海の魚などを食べ飢えをしのぐ、荷物のボールに名前をつけ、話し相手としながら孤独と戦い、数年を生きた。
そしてついに無人島からの脱出を考えるようになる。潮の流れに乗りいかだで沖に出ようと試み、失敗しながらもついに、いかだは潮流に乗って沖に出て行く。
悪天候の中で話し相手としてきたボールを失い傷心し、ゆらゆらと海の上を漂流する中、大型タンカーによってついに救出される。
数年間の空白は、チャックの周囲の人々を変え、最愛の婚約者はすでに結婚して子供までいてチャックとの再会に喜びつつも戸惑い悩む。それでもチャック新たな出発の一歩を歩みだす。
感想
フォレストガンプのロバートゼメキスとトムハンクスのコンビなら、人間の心理を巧妙に描くだろうと期待してみた映画だした。
確かにストーリーに引き込まれ、時間を感じさせない展開はさすがだなと思いました。トムハンクスの演技にかける情熱は、映画を通じてひしひしと感じられました。
体重を20キロも増減して無人島生活の過酷さを表現し、自らが奥歯をひっこ抜くシーンなどは、見ていて顔をゆがめそうになるほど’現実の場面に遭遇しているかのようなリアリティを感じてしまいます。
トムハンクスという俳優は、何かどこにでもいるような普通の青年男性や中年男性を演じてることで主人公の心理を共有できる数少ない俳優ではないかと思います。
この映画では、仕事を几帳面にてきぱきとこなし、会社やプライベートでも抜かりなくその役割をきちんとこなしていた人が、ある日突然、その存在が社会から消え去り、数年後に舞い戻った時の戸惑いやうろたえる状況を見事に演じていたように思えます。
映画全体を通して描かれるのは、自然の美しい風景と相まって訪れる人間の心理における恐怖感、そして複雑な心境に悩まされる人々の人間関係。ストーリー自体は、シンプルではあるけれど、そのストーリーにはめ込まれていく一つ一つの心の動き、トムハンクスならではの卓越した演技力あっての映画だと思います。
映画のラスト部分、交差路ですれ違い道を尋ね、数年かかってようやく配達される荷物。
共に過酷なサバイバルの日々をすごしてきたその荷物は、彼自身とともに、ようやく本当の落ち着き先へと届いたのではないだろうかと想像します。
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タグ:トム・ハンクス, ヘレン・ハント, ロバート・ゼメキス監督