映画きみはいい子のあらすじと感想
公開日:2016年
あらすじ
小学校の教師をしている高良健吾は生徒たちにも悩まされ、生徒の親にも悩まされていた。そんな中、親戚の子どもに「大丈夫、大丈夫」と抱きしめられたことをきっかけに、教え子たちに「宿題」を出した。
それは「誰でもいいから抱きしめられてきてください」そんな宿題を出したのです。障害を持った男の子が認知症のおばあちゃんと仲良くなるところも描かれている。障害を持った親、富田靖子は自分の子供のことを少なからず恥ずかしいと思っている。
それでも認知症のおばあちゃんはその男の子と仲良くなり挨拶がちゃんとでき「いい子」と母親に伝えた。母親は今までグッと我慢していた気持ちが取れ泣き崩れた。我が子に虐待をしてしまう尾野真知子がいた。
近所のママ友、池脇千鶴と仲良くしていたがママ友の前でも我が子を怒鳴ってしまう。昔、自分も虐待されていたからその母親の気持ちもわかったのだ。あなたはとても「べっぴんさんだよ」と慰めて抱き締めた。
感想
誰でも誰かの子供だった、誰でも抱きしめられたい、子どもだって、大人だって。抱きしめられたいのは、子どもだけじゃないんだ。大人になっても誰かに抱きしめられるのを望んでいるものです。
安心感を得たいのです。外国人であればハグをすることは、毎日当たり前のことかもしれませんが、日本人は習慣にはなっていませんよね。子どものころは、お母さん、お父さんや親戚のみんなに「可愛いね」。
と抱きしめられた経験は、きっとみなさんありますよね。大人になって抱きしめられたリすることなんて忘れるくらい、なくなっているものです。
でも、何かに悩んだり、誰にも言えない自分の中の苦しい気持ちを抱えていたり、そんなとき、周りにいる大切な友だちや家族などに「大丈夫、大丈夫」。と抱きしめられたら、昔の自分に一瞬で戻ることができ、
心の中に温かい何かを感じるようになるのです。その温かい気持ちを自分が誰かにされたら、自分もほかの誰かを抱きしめてあげることができるのです。
抱きしめられた者にしか感じることのできないこの感情をほかの誰かにも与えてあげたくなるのです。学校の場面の「宿題」の箇所でリアルに描かれているところがある。
高良健吾は「抱きしめられてどんな気持ちになった?」生徒たちは「きもかった」、「柔らかかった」など。台本にはなく、ほんとにキャストの生徒たちの素直な本音の言葉を撮影したものが描かれている。心の葛藤と戦っている人間模様が見えた作品である。