映画リンダリンダリンダのあらすじ・感想
公開日:2005年
あらすじ
この映画は女子高生の青春映画です。
高校の文化祭を数日後に控えた5人組のガールズバンドを組んだけれど、メンバー同士がギターの骨折をきっかけに仲違いしてしまうのです。
残ったメンバーは誰とでも仲良くできる明るいドラムの響子、負けず嫌いで怒りっぽいギターの恵、無口だけど情熱のあるベースの望。
メンバーはバンドをやることを諦めず急いでボーカルを探しますがそのときたまたま通りかかった韓国からの留学生のソンに声をかけました。
しかし4人に残された時間はたったの数日しかありません。4人はそれぞれ練習に打ち込み、またみんなで集まって練習をします。
また、山田は密かにクラスメイトに恋心を抱いていました。文化祭のバンドの発表の前に告白しようと呼び出します。
しかし、本番当日、4人は練習の疲れがたたり、告白の時間になってもいない山田に対してかけた電話で恵が目を覚まします。みんなを起こし急いで向かおうとするも外は土砂降り。
感想
私がこの映画で感じたことは学生時代ってこんなだったね、という懐かしいような、その懐かしさが切ないような気持ちでした。それは、きっともう戻れない昔が悲しいから切ない気持ちになるのですね。
きっと、高校生のときに見ても理解は出来なかったでしょう。
今はもう戻れないなら見る価値があるのだと思います。
この映画を見て、嘘くさいところが全く無いところがとても好きです。
学園モノを作ろう!となったらきらびやかにさせて虚飾させてしまうのが普通ではないかと思うのですが、この作品はとくに目立って派手なシーンはないのです。
山田の告白だって、言えずに終わってしまうし、みんなはひたすら練習に打ち込んでいる。
でも私は山田が告白できなかったからこそこの映画が好きなのかもしれません。
言えなかったよ、と言った山田はすごくリアルに感じます。
しかし作中で一番盛り上がるシーンは最後のリンダリンダを熱唱するところでしょう。
私はこのシーンを見ると、毎回涙が溢れてしまいます。
それはこの空間に入りたいのに私はもう高校生じゃないから入れないからなのか、戻れない昔が悲しいからなのか、とにかくいつも泣いてしまうのです。
意味なんてないよ、という恵のセリフが作中でありましたが、その言葉の通り、学生時代に意味なんてなくても輝いているのでしょう。
それと私の好きなシーンはソンが母国である韓国語で話してしまうシーンです。
海外に行ったことがありますが、やっぱり嬉しいときとか、ほんとうの自分の気持ちを表すときは母国語が出てしまいます。そういう点でもとてもリアルに感じました。