映画17歳の肖像のあらすじ・感想

公開日:2009年

 



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あらすじ

1961年のロンドンの郊外。
厳格な両親のもと、一流の女学校で高等教育を受ける16歳のジェニーは、オックスフォード大学への入学を目指し、退屈な勉学の日々を送っていました。

クラスでの成績もトップクラスの彼女に、特に父親は、高い期待を寄せています。そんな期待に応えながらも、どこか、日々に「生きる意味」を探すジェニー。
そんな折、ある雨の日にジェニーはディヴィッドに出会います。チェロを引き摺り、ずぶ濡れの彼女に、彼は声をかけます。
「チェロが心配だから、その楽器だけでも送らせてくれないか?」



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クラシックな高級車に乗り、良い仕立てのスーツを身にまとい、文学や音楽の話を振ってもそつなく答えるスマートさを持つ、年上の男。その余裕ある態度に、彼女はあっという間に夢中になります。ディヴィッドも、知的なまなざしとあどけなさを共存させた美しい年下の彼女に、心奪われていきます。
彼女の、17歳の初めての恋の行方はいかに。

 

 

感想

ジェニーを演じるキャリー・マリガンのキュートさが前面に出た今作、何よりも魅力的なのはその画面の可愛らしさです。
女学校の制服や、街を行くクラシックカーの風情、社交界のドレスのデザインなど、女心をくすぐる60年代の英国の、クラシカルなディティールにうっとり。

 

華やかなディヴィッドの友人、ヘレンを演じるのは「ゴーン・ガール」で一躍有名になったロザムンド・パイクですが、彼女の履きこなすハイ・ヒールに憧れない女性はいないでしょう。

 

それでいて、物語は、女子なら特に、思い当たる節の多い、苦い恋愛ドラマ。何も知らないうぶな女性が、年上の男に騙されるという、古今東西どこでも聞く王道の物語ですが、若い女の子が男のどんなところに夢を見るのかが的確に描写されていて、ぐうの音も出ません。

 

たとえば、デイヴィッドはいつでもジェニーの言い分をよく聞き、可能な限り叶えるよう努めます。また、話す際は片時も目線を外さず、つねに笑顔を浮かべています。さらに、話しだすタイミングは、いつもワンテンポ待つ。このワンテンポで、女性は「この人はわたしの話を聞いてくれる!」とうっとりしてしまうわけです。

 

とくにジェニーは、賢いとはいえまだ社会的地位のない学生の身。根拠を持たず自信のない彼女にとって、年上の男性から大人の女性として扱われることは、なによりもその承認欲求を満たしてくれることなのです。たとえそれが、怪しい兆候のある、信じてはいけない男性だったとしても。

口が上手く、お金もあり、紳士的な身なりの男が妙齢まで独り身でいる場合は警戒しなさい、という先人の教えが身に染みる一作です。



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